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ファーウェイのスマホ事業戦略、モデル数を絞ってプレミアム品質を追求

2015/12/21 11:46

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 SIMフリースマートフォン(スマホ)で日本国内での存在感を増しているファーウェイは12月9日、中国・深セン市の本社でプレスツアーを実施。製品アイテムを絞って、フラッグシップモデルに事業のフォーカスをあてる「プレミアム・スマートフォン・ストラテジー」を発表した。

ファーウェイのコンシューマー・ビジネス・グループ グローバル・プロダクト・マーケティングのクライメント・ウォン ヴァイス・プレジデント

グローバルで展開するプレミアム戦略



 ファーウェイは、2014年度の世界のスマートフォン出荷台数シェアで韓国サムスン、アップルに次ぐ3位に躍り出た。ファーウェイの端末の総出荷台数はタブレットなども含めて1億3800万台(前年比107.8%)。そのうちスマートフォンが7500万台以上を占める。170か国以上の国や地域でビジネスを展開。直近の15年度第1~第3四半期でスマホの販売台数が伸びている地域は、中国と中東、ラテンアメリカ、西ヨーロッパだ。いずれの地域においてもフラッグシップ機の売れ行きが好調だという。

 日本国内でも12月4日に、税別実勢価格7万9800円のフラッグシップ機「HUAWEI Mate S」を発売した。5.5インチのフルHDのAMOLEDディスプレイを採用し、表面ガラスにはラウンドエッジ加工したコーニングの第4世代Gorillaガラスを採用するなど、高品位なデザインと品質の高さが売りだ。指紋認証センサーをタップするだけでロックが解除され、画面が瞬時に立ち上がり、長押しするとシャッターが切れる新機能を搭載。画面をノックして操作する「ナックルセンス・テクノロジー」など画期的な機能も注目されいる。

5年間で55モデル削減して20モデルに



 日本国内ではSIMフリーといえば「格安スマホ」をイメージするユーザーが多いが、ファーウェイは「プレミアム・スマートフォン・ストラテジー」という高級路線のブランディング戦略を掲げる。その狙いついてグローバルのマーケティングを担当する、コンシューマー・ビジネス・グループ グローバル・プロダクト・マーケティングのクライメント・ウォン ヴァイス・プレジデントは次のように説明する。

 「よりよいユーザー体験を実現できるスマホは、高価格帯であることが多い。大容量のバッテリーや高画質な画面、サクサク動くプロセッサなど、ユーザーがスマホに求めるニーズは快適な操作感だ。他社のような格安スマホとは異なる戦略をとっている」。同じくコンシューマー・ビジネス・グループのエイダ・シュウPRディレクターは、「プレミアム・スマートフォン・ストラテジー」におけるモデル数の絞り込みを指摘する。

 2011年に75モデルを投入していたが、13年は60モデル、14年は35モデル、15年は20モデルと、この5年間で55モデルも削減した。「製品数を絞り込むことで一つひとつの製品に手がかけられる。数よりも品質を大切にしている」(エイダ・シュウPRディレクター)。

コンシューマー・ビジネス・グループのエイダ・シュウPRディレクター

ファーウェイの「プレミアム・スマートフォン・ストラテジー」では
モデル数を絞り込んでいることが分かる

 ファーウェイのスマホは、主に四つのシリーズからなる。最上位の「Mateシリーズ」は、高いパフォーマンスや大画面、大容量バッテリーなどビジネスシーンでサクサク使いたいユーザー向けモデルだ。「Pシリーズ」は、ファッション性の高いデザインとカメラ機能が充実したモデル。「Gシリーズ」は使いやすいホーム画面を採用した女性や年配層向けモデル。そして「honorシリーズ」は、EC向けのオンライン販売を軸にしたコストパフォーマンスの高いモデルという布陣である。

社員数は17万人、売上高の10%をR&Dに投資



 「指紋認証」や「ナックルセンス・テクノロジー」など独自機能が生み出される背景には、同社の継続的なR&D戦略がある。コンシューマー事業の14年度の売上高は約1兆4240億円(1ドル=120円換算)。そのうちの10%以上をR&Dの投資に充てているのだ。

中国・深センのファーウェイ本社のR&Dセンター

 ファーウェイのR&Dセンターは、EUやアメリカ、中国、日本、インドなど世界16か所にあり、それぞれの地域における得意領域の開発に携わる。例えば、EUは工業デザイン、アメリカは通信技術やOS、チップセット、中国はプラットフォーム、日本は電子デバイス、インドはソフトウェアといった具合だ。グローバルで開発に携わる社員数は17万人。そのうちの約7万人が深センのファーウェイ本社のR&Dセンターに在籍し、将来の技術開発に打ち込む。クラウドやAR(拡張現実)、VR、ビッグデータ、AIなど最先端領域の開発を進めている。

東京ドーム42個分の約200万m2の広大な敷地にファーウェイの本社がある

 OSではGoogleとの連携も深めている。日本では、11月6日からAndroidを採用したファーウェイ製「Nexus 6P」がソフトバンクから販売されている。OSの開発にあたってはファーウェイから数百人の技術者がGoogleに派遣しているという。「GoogleにとってNexusは重要なブランド。ファーウェイが最新のAndroidを使える数社のうちの1社であるということは、最高水準の品質が認められたメーカーであることの証だ」とクライメント・ウォン ヴァイス・プレジデントは語る。

研修センターなど社員向けの充実した施設が完備

 東京ドーム42個分の約200万m2という広大な敷地に本社のR&Dセンターを構えるファーウェイ。敷地内には研修センターや社員寮など、社員向けの充実した施設が完備されている。売上高の10%をR&Dに継続的に投資するなど、ファーウェイが世界3位のスマホメーカーに躍り出ただけの理由がある。
(BCNランキング 細田立圭志)

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