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<売れるワケ>UPSとモバイルバッテリを融合、シュナイダーの新提案(1/2)

2015/10/15 20:44

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 停電や落雷で電源が遮断され、電化製品が思わぬトラブルに見舞われることがある。テレビの時刻設定が初期化されたり、レコーダーの予約ができなかったりという経験をしたことがある人も多いだろう。最近では、インターネット回線のルータや、保存やバックアップに便利なNASなどのネットワーク機器が一般家庭にも浸透し、データを保護しなければならないデジタル機器も増えてきた。デジタル家電は、ほんの一瞬の電源の遮断が機器の故障やデータの消失につながることも少なくない。この事態を事前に防ぐ手段として有効なのが、UPS(無停電電源装置)だ。

UPS部門で上半期No.1を獲得したシュナイダーエレクトリック

 UPSは、本体に蓄電池を内蔵する電源バックアップ機器で、デジタル家電への電源供給がストップしたときに、一時的な代用電源として機能。電源を確保している間に、接続したPCやNASを自動シャットダウンするモデルもある。緊急時の備えであるため、なによりも信頼性が要求されるUPSだが、2015年上半期にもっとも多くのユーザーから支持を集め、販売台数No.1メーカーになったのがシュナイダーエレクトリック。ビジネス向けにも、サーバー保守やエネルギーマネジメントで貢献するグローバルメーカーの確かな技術が高い評価を受けた。そこで、上半期No.1を獲得した理由と下半期の戦略を戦略・事業開発本部の神谷誠マネージャーに聞いた。

戦略・事業開発本部の神谷マネージャー

UPS部門で上半期No.1を獲得、ユーザーへの啓蒙活動が購入を後押し



 シュナイダーエレクトリックが2015年1月-6月の上半期で獲得した販売台数シェアは42.6%。製品への評価だけでなく、UPSの必要性や購入時のポイントを家電量販店やイベント、ウェブを通して根気強く訴求してきたことが、No.1への原動力になった。

 戦略・事業開発本部の神谷誠マネージャーは「UPSの基本的な用途や必要性だけでなく、製品を選択する際のポイントも合わせてユーザーに訴求してきました。最近のPCや周辺機器はノイズが少なく効率もよいPFC電源を採用するものがほとんどです。PFC電源の機器と接続する場合、『正弦波対応』のUPSを選ぶ必要があります」と説明。現在売れ筋の「APC RS 550」も、正弦波機器対応モデルだ。「シュナイダーのUPS=正弦波対応、という認知が浸透してきたことがユーザーの購入を後押ししたのではないか」(神谷マネージャー)と分析する。

「UPSに対する認知度向上のための訴求が功を奏した」と語る神谷マネージャー

新コンセプトのUPSを10月下旬に市場投入、狙いはUPSビギナー



 根本的な部分でのモデルチェンジは少ないUPSだが、下半期にはまったく新しいコンセプトのUPSを市場に投入する。10月下旬に発売する「ネットワークバッテリバックアップ+モバイル電源パック:BGE50ML-JP」だ。

10月下旬に発売する「ネットワークバッテリバックアップ+モバイル電源パック:BGE50ML-JP」

 最大の特徴は、電源部分が取り外し可能で、モバイルバッテリとしても利用できるということ。屋内にいるときはスロットに挿入してネットワーク機器向けのUPSとして、屋外にいるときは分離してモバイルバッテリとして、一台二役をこなす。この分離構造の採用は世界初だ。

電源部分が取り外し可能、モバイルバッテリとしても機能する

 ネットワーク機器に特化している、ということもポイント。「BGE50ML-JP」の最大出力は50W/84VAと、通常のUPSよりは設定が低め。そのためPCのように消費電力の大きい機器には接続することはできないが、IP電話機やADSLモデム、ルータなどの機器にはうってつけだ。

 「ネットワーク機器に限定しているのは、ターゲットにUPSビギナーを想定しているからです。災害が多い日本では、電話やインターネットなどのインフラが麻痺してしまうと、過疎地で孤立した住人が救助を要請できないという問題が発生します。新製品はそういった事態を防ぐ手立てになるのではないか、という狙いがあります」(神谷マネージャー)。操作性にも配慮し、ユーザーインターフェースは電源ボタンのみ。これならデジタルに精通していないユーザーでも簡単にセットすることができるだろう。

 出力が小さい分、バックアップ可能な時間は長い。一般的なUPSはバックアップ電源を供給できるのは約10分程度だが、「BGE50ML-JP」は10Wで約2.5時間、50Wで約30分。トラブル発生後も、慌てることなく状況に対処することができる。

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