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【TGS2015】VR機の本命「Oculus Lift」を体験、期待高まるコンテンツ充実

2015/10/09 11:44

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 近年の東京ゲームショウ(TGS)の目玉といえば、なんといってもVR(バーチャルリアリティ)ゲーム。専用ヘッドセットを装着することで、視野の全方位に展開するゲーム世界に没入できる次世代のゲームスタイルは、まだ体験できる機会が少ないにも関わらず、ゲームファンの間で大きな話題になっている。そのなかでも、本命として挙げられるのが、米Oculus VR社が開発した「Oculus Lift」だ。すでに開発デベロッパー向けには販売を開始しており、コンテンツ制作が着々と進んでいる。

TGS2015のOculus体験ブース

没入感がさらに向上、VRの可能性を実感できるコンテンツ7本を用意



 昨年のゲームショウでも実機体験ブースを構えていた「Oculus Lift」だが、バーチャルアイドルのライブを視聴する受動的なコンテンツに限られていた。それでも十分エキサイティングな体験ではあったのだが、今年は満を持して、実際にコントローラーで操作できるゲームコンテンツを用意。しかも、アクションからホラーまで多彩なジャンルのソフトを7本も揃えていた。

昨年のゲームショウで公開していたバーチャルアイドルのコンテンツ

 2014年のTGSからバージョンアップした最新版試作機は、装着感が大幅に向上。昨年、装着した際は頭部にずっしりとくるほど重さを感じたが、新モデルは軽量化に成功し、負担がかなり軽減されていた。また、頭部に端末を固定するバンドに柔らかい素材を採用することで、密着性を強化。フィット感が増し、端末と顔の隙間から入り込む光の遮断性が一層高まった。これらの改善によって、よりコンテンツへの没入感は強まった。

 筆者は体験ブースで、モンスターが跋扈する雪山を探索するホラーゲーム「Edge Of Nowhere」と、変形ロボットを操作するリアルストラテジーゲーム「Airmech VR」をプレイ。どちらのゲームも操作するキャラクターを第三者視点でコントロールするタイプのゲームだが、仮想現実の内部に入り込んでいるような錯覚を覚えるほど、すさまじい臨場感を味わった。

「Oculus Lift」を体験する筆者、ゲームにのめりこみすぎて口があんぐり

 「Edge Of Nowhere」は、ダンジョンを探索したり、モンスターから全速力で逃げたりするゲームだが、Oculusを装着していると、緊張感は格段に増した。突然、足場が崩れるシーンやモンスターが登場するシーンでは、思わずこちらも座席からのけぞってしまうほど。サウンドもヘッドホンを通して、サラウンドで伝わってくるので、背後で物音がすると思わず振り向かずにはいられない。一方で、フィールドの描写から自然音まで実に忠実につくり込まれており、恐怖演出だけでなく、未知のフィールドを探索する高揚感も味わうことができた、まさにVRの醍醐味が詰まったコンテンツだ。

「Edge Of Nowhere」のプレイイメージ

 ブースの担当者一押しのゲームが、もう一本の「Airmech VR」だ。ロボットや戦闘機に変形するメカを操作して、自陣に攻め込んでくる敵を撃退するというゲームで、自ら戦闘するだけでなく、撃退用のギミックをフィールドに配置することもできる。PCやスマートフォンでも、似たようなシステムのディフェンスゲームは多いが、本作の魅力はフィールドが3Dであること。主観ではフィールド全体を俯瞰できるようになっており、さながら巨大なジオラマのなかに立っているようなイメージだ。

 さらに驚きなのが、プレイヤーが移動したり、かがんだりするのに合わせて、フィールドの見え方が変わってくることだ。戦闘しているメカに近づいて360°どこからでもじっくり細部を見ることもでき、フィールドを下から見上げることも可能だ。戦場の司令塔になったような全能感を味わうことができる一方で、全方位から敵が攻めてくるので難易度は高い。VRコンテンツがゲームとして大きな可能性を秘めていることを改めて実感させられた。

「Airmech VR」のプレイイメージ

 「Oculus Lift」のエバンジェリストである近藤義仁氏によると、コンシューマ市場への製品投入は2016年第1四半期を予定しているという。最終段階の端末は展示のみだったが、最新版試作機よりデザインが洗練され、ヘッドホンとマイクを内蔵する。両手で操作するタイプの専用コントローラーも用意している。

2016年第1四半期に発売予定の「Oculus Lift」プロトタイプ

「リフレッシュレートは、TGS2014で公開していたモデルでは70Hzだったが90Hzまで向上。追従性がグンと上がっています。表示パネルも有機EL(1080×1200)に高精細化し、よりリアリティのある世界を体験できるようになりました。発売時のコンテンツは最低でも20本は揃えたい」(近藤氏)

「Oculus Lift」の進化を解説してくれた近藤義仁氏

仮想現実は視界だけじゃない? VRヘッドセット+αのチャレンジ



 TGS2015では「Oculus Lift」を利用したコンテンツが多く展示されていたが、なかには別のVR機器と連携することで、仮想現実の領域拡大にチャレンジしているブースもあった。今回はLeap Motion社のモーションセンサデバイス「Leap Motion」を組み合わせた2つのコンテンツを紹介しよう。

 1本目は南国ソフトが開発した競技かるた対戦ゲーム「miyabi VR」。内容はごく普通の百人一首なのだが、VR技術を駆使することで実際に畳の上でとるかるたの感覚を再現した。「Oculus Lift」単体では、視界に仮想現実を生み出すだけだが、指の動きに反応する「Leap Motion」との相乗効果で仮想現実を拡張した。

 仕組みはシンプルで「Oculus Lift」の正面に「Leap Motion」を取り付けているだけだが、仮想のかるたに指先を伸ばすと、ゲーム中の手も同じように動作する。

「Oculus Lift」の正面に「Leap Motion」を設置

 センサがしっかり反応するには少しコツが必要だったが、予想以上に現実の動きとシンクロしており、力強く手を出せば、ゲーム内でも勢いよく札をとることができる。実際に正座をしてプレイすれば、リアリティはさらに向上しそうだ。

「miyabi VR」をプレイ、現実と仮想現実の手の動きが連動する

 2本目は「Oculus Lift」と「Leap Motion」に、さらにロボットを加えたポケット・クエリーズの「QUERY'N ROBOT(クエリンロボット)」だ。

ポケット・クエリーズの「QUERY'N ROBOT」体験ブース

 「Leap Motion」の設置位置は「miyabi VR」と同じ「Oculus Lift」の正面で、視界だけでなく手の動きも現実とゲームが連動する仕組みだ。「QUERY'N ROBOT」のポイントは、この連動が遠隔のロボットともリンクしていること。ロボットはカメラを二つ搭載しており、そのカメラが捉えた映像がプレーヤーが装着する「Oculus Lift」にもリアルタイムで反映される。プレーヤーが右を向けば、ロボットも右を向く。当然、風景もその動きに合わせて変化するというわけだ。

「Oculus Lift」と「Leap Motion」、そして連動するロボット

 体験用のゲームでは、ロボットの眼前に広がる秋葉原のジオラマを「Oculus Lift」を通して目にしたが、自分がロボットになった、あるいは搭乗しているような感覚だった。ゲーム制作部の柏木勝也ディレクターは「VRゲーム×ロボティクスの組み合わせで目指すのは、MR(Mixed Reality)。つまり、現実と仮想空間の統合です。用途はゲームだけではなく、例えばコンサートやスポーツを現場にいる感覚で遠隔から鑑賞するなど、さまざまな可能性が考えられます」と、VR技術の実用性に着目する。進化が著しいロボットとVR技術の融合は、今後ますます新しい体験を提供してくれそうだ。

「QUERY'N ROBOT」をプレイ、「Oculus Lift」が表示するのは正面にあるロボットのカメラが捉えた映像だ

 いよいよ発売迫る「Oculus Lift」だが、購入前に注意したいのはゲームをプレイするときのPC環境だ。処理するデータが膨大なVRゲームは、その分、頭脳となるPCにもそれなりのスペックが要求される。現在、「Oculus Lift」が推奨するのは、OSがWindows 7 SP1以上、CPUがIntel i5-4590以上、メモリが8GB以上、GPUがNVIDIA GeForce GTX 970またはAMD Radeon R9 290以上。さらにUSB3.0ポート×2とHDMI映像出力サポートが必要だ。手に入れたはいいものの快適にプレイできない、なんてことがないように、いまから自分のPCのスペックを確認しておこう。(BCNランキング・大蔵 大輔)

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