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右肩上がりの高級コンパクトデジカメ市場 9月はソニーの「Cyber-shot RX100」が1位に

2014/10/30 19:33

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 スマートフォンのカメラ性能が高まるにつれ、コンパクトデジタルカメラの活躍の場が徐々に減ってきている。そんなコンパクト市場では、大型センサを搭載した高級コンパクトが人気だ。デジタル一眼と同じフルサイズ(24.0×36.0mm)やAPSーCサイズのセンサを搭載したモデルも登場している。さらに、人気のミラーレス一眼よりもコンパクトなので、旅行のお伴にうってつけだ。売れ筋モデルをチェックしよう。

 センサが大きいと、同じ焦点距離・F値のレンズを搭載したときにピントが合う範囲が狭くなり、結果としてピントを合わせた被写体以外をぼかして、被写体を際立たせることができる。また、一般的にサイズの大きなセンサは感度が高く、薄暗い室内での撮影などに威力を発揮する。

 また、高級コンパクトの多くは、マニュアルや絞り優先、シャッター速度優先などの撮影モードを備えていて、デジタル一眼レフと同じように、絞りやシャッタースピードなどを自由に設定して撮影できる。もちろん、普通のコンパクトデジカメと同じように、カメラが自動でシーンに応じて最適な撮影を行う「シーンモード」や、自動で最適な設定で撮影する「おまかせモード」を備えたモデルも多い。つまり、撮影者の意図を反映できる一眼レフと、手軽に撮影できるコンパクトデジカメの「いいとこ取り」をしたのが高級コンパクトなのだ。

下降が続くコンパクトデジカメ市場 高級コンパクトだけが右肩上がり



 コンパクトデジカメ市場は、今、販売金額・台数とも前年実績を下回っている。特に顕著なのが台数で、例えばこの9月は金額ベースは93.9%と微減に留まったものの、台数ベースは83.4%と、金額ベースに比べて10ポイントも下回っている。


 これは、単純に考えれば平均単価が上がっていることを意味するが、まさにその通り。右肩上がりで推移している高級コンパクトが、金額を支えている。コンパクトデジカメ市場から高級コンパクトを抜き出すと、2013年10月~2014年9月の1年間の平均伸び率は販売金額で約130%、販売台数で約150%と、金額・台数とも2ケタ増。製品数が増えたことで競争が生まれ、ひと昔前に比べると価格が手頃になってきたのも好調の要因だ。

 では、高級コンパクトの直近の売れ筋をチェックしよう。メーカー別販売台数シェアでは、ソニーが25.7%で1位、25.5%と僅差でキヤノンが続いた。3位は富士フイルムで、シェア16.7%だった。


 カラーバリエーションを合算したシリーズ別販売台数シェアランキングは、メーカーランキングと同じ並びで、1位がソニーの「Cyber-shot RX100」で18.0%、2位はキヤノンの「PowerShot S120」で15.0%、3位が富士フイルムの「FUJIFILM XQ1」で8.6%だった。

2014年9月 高級コンパクト シリーズ別販売台数ランキング
順位 メーカー シリーズ 画素数(万) センササイズ 販売台数シェア(%)
1 ソニー Cyber-shot RX100 2,020 1型 18.0
2 キヤノン PowerShot S120 1,210 1/1.7型 15.0
3 富士フイルム FUJIFILM XQ1 1,200 2/3型 8.6
4 ニコン COOLPIX P340 1,219 1/1.7型 7.1
5 オリンパス OLYMPUS STYLUS XZ-2 1,200 1/1.7型 6.7
6 キヤノン PowerShot S200 1,010 1/1.7型 5.1
7 ソニー DSC-RX100M3 2,010 1型 4.6
8 リコーイメージング MX-1 1,200 1/1.7型 4.3
9 富士フイルム FUJIFILM XF1 1,200 2/3型 3.8
10 オリンパス OLYMPUS STYLUS 1 1,200 1/1.7型 3.5
「BCNランキング」2014年9月 月次<最大パネル>

 9月のランキングで1位を取ったソニーの「RX100」は、2012年6月発売。発売月には高級コンパクトのシリーズ別販売台数ランキングで2位に入り、12年9月~11月の3か月間は1位を取り続けた。さらに、発売から1年後の2013年6月まで上位3位以内にとどまり続けた人気モデルだ。

RX100

RX100

 2013年7月にはシリーズに後継機の「RX100 II」が加わり、また他社にライバル機が増えたこともあって、今年1月には11位まで落ちた。この時点で発売から1年半も経過している。そろそろ世代交代か、と思われたが、2月に5位、4月に3位、6月に2位と順位を上げ、7月には再び1位に立った。8月は2位に落ちてしまったが、直近の9月に盛り返し、再びトップに返り咲いた。発売から2年以上経過しての快挙である。5月30日にはシリーズ最新の「RX100 III」がお目見えしているのにもかかわらず、この人気なのだ。


 「RX100」は、有効約2020万画素の1.0型「Exmor」CMOSイメージセンサを搭載。一般的なコンパクトデジカメが採用している1/2.3型イメージセンサの約4倍の面積をもつ大型センサで、ノイズの少ない高感度撮影ができる。また、画像処理エンジン「BIONZ」が、美しい描写を実現する。

左が1.0型CMOSイメージセンサ、右が1/2.3型CMOSイメージセンサ

左が1.0型CMOSイメージセンサ、右が1/2.3型CMOSイメージセンサ

 レンズは、35mmフィルム換算で28~100mmの光学3.6倍ズーム、F1.8~4.9のカールツァイス「バリオ・ゾナーT*(ティースター)」レンズを採用。開放から約2段絞ったところでほぼ円形になるように設計した7枚羽根円形絞りで、美しいボケ味や夜景などの点光源を美しく表現する。

 1インチの大型センサと開放F1.8の明るいレンズを組み合わせたことで、暗い場所での撮影に強いことにも定評がある。ISO感度(静止画)は125~6400で、拡張モード時には80~25600相当まで感度領域を広げることができる。高感度撮影時でも、画像処理によってノイズを抑えるので、暗いシーンでもフラッシュを発光させることなく、雰囲気のある写真を撮影できる。

 これだけの高い基本性能を、幅101.6×高さ58.1×奥行き35.9mmとコンパクトなボディに収め、重さも約240gに抑えた。ボディは、小型・軽量化を追求しながら剛性感と質感にこだわり、アルミを使用。主要操作部にメタル素材を採用し、高級感を演出している。

 大型センサ、明るいレンズ、そしてコンパクトで軽いボディという高い基本性能は、発売から2年以上たったいまでも、まったく陳腐化していない。その「RX100」、発売当初は7万円と高価だったが、いまは4万円台で手に入る。超お買い得の一台に、目の肥えたカメラファン、そして普通のコンパクトでは満足できなくなった人たちが飛びつくのは当然だろう。

「RX1」、「RX100 II」、「RX100 III」

上段が「RX1」、下段左が「RX100 II」、右が「RX100 III」

 ソニーの高級コンパクト「Cyber-shot RX」シリーズは、フルサイズセンサを搭載した「RX1」、センサが裏面照射型に、背面モニタがチルト式になり、アクセサリシューがついた「RX100」の後継機「RX100 II」、さらに、ズームレンズが広角側になり、格納式の有機ELファインダーを搭載した最新モデル「RX100 III」など、ラインアップは豊富。あなたのこだわりに応える一台が見つかるはずだ。旅行やイベントなどの大切な思い出を撮影するなら、高画質で美しいボケ味を表現できるソニーの高級コンパクトを選んではいかがだろう。(BCN・山下彰子)


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