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新iPhoneにみるスマートフォンの差異化のポイント 「5s」と「5c」の違いはカメラにあり!

2013/10/15 19:46

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 1年ぶりにモデルチェンジしたiPhone。ラインアップは、スマートフォンで初めて64ビットに対応した「iPhone 5s」と「iPhone 5c」の2モデルに増え、取り扱うキャリアも増えた。家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、スマートフォンの2013年9月のメーカー別販売台数1位は、もちろん、iPhoneのアップル。シェアは62.6%で、発売日の9月20日から30日までに限ると、78.0%に達した。10月に入ってもシェアは7割を超え、期間中に売れたスマートフォンの5台のうち3~4台がiPhoneという状況が続いている。販売データや「iPhone 5s」と「iPhone 5c」を実際に使った印象などをもとに、アップルが新モデルに込めた狙いをつれづれに考えた。

iPhone 5s(スペースグレイ、シルバー)とiPhone 5c(イエロー、グリーン)

「iPhone 5s」「iPhone 5c」は背面と側面の色が異なる
(左から、iPhone 5sのスペースグレイ、シルバー、iPhone 5cのイエロー、グリーン)

さらなるシェア拡大を目指すアップル 「iPhone 5s」は好調な滑り出し



 スマートフォンやコンパクトデジタルカメラの場合、メーカー別販売台数シェアは、時期によって大きく変動する。人気機種の売れ行きがそのままシェアに反映されるからだ。「BCNランキング」によると、スマートフォンに限ったアップルのメーカー別販売台数シェアは、2011年は28.3%、2012年は31.3%、2013年1~8月の累計は34.4%で、新モデル「iPhone 5s/5c」発表前の時点で上昇傾向にあった。1~9月の累計は、8月末時点より3.1ポイント高い37.6%。2位のソニーモバイルコミュニケーションズとの差も広がった。従来型携帯電話で、かつて高いシェアを誇っていたNECカシオモバイルコミュニケーションズ、パナソニック モバイルコミュニケーションズが相次いでスマートフォン分野から撤退を発表したのもうなずける。とにかく、iPhone=アップルが強すぎるのだ。

スマートフォン メーカー別販売台数シェア 2011年1月~2013年9月


 ただ、OS別では、多くのメーカーが手がけるAndroidの後塵を拝し、今年1~9月の累計でのシェアは、Androidに20ポイント以上の差をつけられている。これまでのiPhoneのイメージを覆すiPod nanoライクなポップなカラーの新モデル「iPhone 5c」は、打倒Androidを目指してさらなるシェア拡大を狙ったものだろう。しかし、「iPhone 5s」に人気が集中し、「iPhone 5c」の売れ行きは、iPhoneの新モデルとしては低調だった。「MNP一括0円+キャッシュバック」など、安値で売り出された「iPhone 5」に流れてしまった影響もあるだろう。「iPhone 5s」も、「スペースグレイ」なら発売日以降も予約せずに購入できたので、去年の「iPhone 5」ほど売れていないという評価がインターネット上で広まってしまった。同時期の販売台数を比較すると、2012年発売の「iPhone 5」より、今年発売の「iPhone 5s」のほうがはるかに多い。「発売直後は買えなくてあたりまえ」というこれまでの高い人気が裏目に出た格好だ。

2012年9月と2013年9月のiPhone総販売台数の比較


 無料のソフトウェアアップデートを適用すれば、「iPhone 5」や「iPhone 4s」でも、「iPhone 5s/5c」と同じ最新OS「iOS 7」を利用できる。進化し続けるOSと比較的長いサポート期間はiPhoneの強みであり、同時に買替えを妨げる要因でもある。発売直後の瞬間風速とはいえ、7割超というシェアは驚異的。しかし、アップルの想定よりシェア拡大の余地は少なく、例年より発売直後から数週間の「初動」に偏るのではないだろうか。

デザインとインターフェースを一新したiOS 7。向上したマルチタスキング、「コントロールセンター」や「AirDrop」、Wi-Fiまたはネットワーク経由で通話できる「FaceTimeオーディオ」などの新機能はiOS搭載デバイスで共通だ

カメラが楽しい「iPhone 5s」 カラフルな新スタンダード「iPhone 5c」



 シルバーとゴールドを中心に品薄が続く「iPhone 5s」に比べ、出足の鈍い「iPhone 5c」。廉価版といっても、「日本で最も売れたスマートフォン」である「iPhone 5」の機能はそのままに、ネットワーク関連の仕様を強化したという特徴がうまく伝わっていないようだ。店頭で実機を見て、操作してみると、印象はだいぶ変わるだろう。

■「iPhone 5s」と「iPhone 5c」の主な違い
 ・デザイン/カラー
 ・全体的な処理性能(64ビット・A7チップ・M7コプロセッサ)
 ・カメラの性能(ピクセルサイズ・開口部・True Toneフラッシュなど)
 ・カメラ機能(スローモーション撮影・バーストモード)
 ・指紋認証センサー「Touch ID」の有無
 ※ネットワーク関連の仕様は共通
 ※LTE接続時のバッテリ駆動時間は「5」の8時間から10時間に


 「iPhone 5s」と「iPhone 5c」の両方を使ったが、正直なところ、カメラ以外はスペックの差をあまり感じなかった。「ホームボタン」に登録済みの指を軽く触れるだけでロックを解除できる「iPhone 5s」の「Touch ID」を使った指紋認証によるログインは便利だが、従来のパスワード認証でも問題はないし、指紋認証自体、正しく認証しない場合もあって、まだ完成度は高くない。また、Twitter、ブラウザ(Safari)、メッセージといった定番アプリを使っている限りでは、処理スピードやレスポンスは変わらなかった。唯一、純正マップアプリを立ち上げてナビ機能を使用したときは、厳密に計測したわけではないが、バッテリ消費のスピードに差があるように感じた。

iPhone 5cと純正ケース

本体カラーに応じて、初期設定の壁紙を変えるなど、カラーにこだわった「iPhone 5c」。純正ケースは、装着しても、本体カラーが見えるよう工夫したという

 カーナビ・徒歩ナビやデジタルカメラ・ビデオカメラの代わりに使うなら「iPhone 5s」、そうでなければ「iPhone 5c」でも十分だろう。Android搭載スマートフォンも、メーカーによってアプローチは異なるものの、動画撮影や連写、撮影後の加工など、カメラ機能を強化している。各メーカーとも、差異化のポイントは「カメラ」にあると考えているようだ。機種選びで迷ったら、カメラの性能・機能で判断するといいかもしれない。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。

■「iPhone 5s」と「iPhone 5c」で撮影した写真の比較

通常モード

通常モードで撮影した写真(左:5s、右:5c)。青の発色にやや差がある


スクエアモード

iOS 7共通の新機能「スクエア」モードで撮影した写真(左:5s、右:5c)


■「iPhone 5s」のみの連写機能「バーストモード」

バーストモード

床に転がした玉を「バーストモード」で撮影(左:iPhone上に表示されたベストショット、右:その他)。カメラアプリのシャッターボタンを長押しするだけで、簡単に連写できる


■「iOS 7」共通の便利な写真アプリ

便利になった写真アプリ

撮影した年月日や場所に応じ、画像を自動的に分類する。「共有フォトストリーム」には、共有の状況を示す「アクティビティ」(中央)が追加され、参加者も写真・ビデオを投稿できるようになった


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