上海から新幹線で40分。交通の便も飛躍的によくなってきた浙江省・杭州市は、西安、北京、洛陽などと並ぶ中国八大古都の一つで、古くは南宋の首都だった都市だ。ここに、東芝の自社パソコン製造最大の拠点、東芝情報機器杭州社(TIH=Toshiba Information Equipment Hangzhou Co., Ltd.)がある。杭州市内から東に30km、中国でも有数の開発区の杭州経済技術開発区にある同社を訪ね、八重樫昭徳総経理に、パソコン製造最前線の現状とこれからについて話を聞いた。
TIHの設立は2002年6月で、03年4月に操業を開始。当時は東京の青梅工場が親工場の位置づけで、またフィリピンと上海にも工場があり、杭州も含めて4工場でパソコンを生産していた。05年に、これらの製造拠点をすべて杭州に集約。以降、TIHは東芝最大の自社パソコン工場になった。10年には、TIHでのパソコン製造888万8888台を達成。さらに今年2月には、携帯端末100万台の製造も達成している。2交代制で24時間稼動しており、月間でおよそ25万台のパソコンを生産できる能力がある。
17万3000m2の敷地に、縦100m、横230mで2階建て、延床面積4万600m2の工場が建つ。1階は、部品のストックと梱包・出荷を行うエリア、設計評価エリアに分かれる。2階がパソコン組み立てエリア、プリント基板製造エリア、携帯端末組み立てエリア、設計事務所などになっている。敷地は、今後のビジネス拡大に対応できるよう、同規模の工場が2棟建てられる余裕がある。従業員数は約3000名。設計部隊を除いて、うち1割が管理職を含めた間接部門、残りが直接部門だ。直接部門の平均年齢は22歳で、女性が6割を占める。
TIHでは、東芝が全世界に販売するパソコンのうち、高付加価値機種を中心に製造しているので、出荷地域は日本が最も多く、欧州向けと米州向けがほぼ同程度の比率で続く。
八重樫総経理は、経営企画部長としてTIHを立ち上げた後、いったん東京の青梅工場でパソコンの製造技術に携わり、10年5月、TIHのスタンスを大きく変えるために、総経理として再びTIHに赴任した。操業開始当初は、2~3機種を大量につくる生産拠点として稼動していたが、そうした生産はODMパートナーに任せ、自らは一挙に10機種以上を並行生産しながら、高い品質を維持する柔軟な工場に変化させていったのである。
現在、パソコンの受注では、まったく同一仕様の製品の80%が100台以下の単位。同社で製造しているのは大きくくくれば10機種程度だが、そのカスタマイズは多種多様で、1か月で2000種類を常につくり分けている。こうした小ロット受注に対応し、細かなつくり分けができるよう、1ロットを60台に設定。例えば100台のオーダーがあった場合でも、複数ロットに分けて生産することになる。
4箇所の製造拠点をTIHに集約
TIHの設立は2002年6月で、03年4月に操業を開始。当時は東京の青梅工場が親工場の位置づけで、またフィリピンと上海にも工場があり、杭州も含めて4工場でパソコンを生産していた。05年に、これらの製造拠点をすべて杭州に集約。以降、TIHは東芝最大の自社パソコン工場になった。10年には、TIHでのパソコン製造888万8888台を達成。さらに今年2月には、携帯端末100万台の製造も達成している。2交代制で24時間稼動しており、月間でおよそ25万台のパソコンを生産できる能力がある。
杭州経済技術開発区にある東芝情報機器杭州社(TIH)
17万3000m2の敷地に、縦100m、横230mで2階建て、延床面積4万600m2の工場が建つ。1階は、部品のストックと梱包・出荷を行うエリア、設計評価エリアに分かれる。2階がパソコン組み立てエリア、プリント基板製造エリア、携帯端末組み立てエリア、設計事務所などになっている。敷地は、今後のビジネス拡大に対応できるよう、同規模の工場が2棟建てられる余裕がある。従業員数は約3000名。設計部隊を除いて、うち1割が管理職を含めた間接部門、残りが直接部門だ。直接部門の平均年齢は22歳で、女性が6割を占める。
TIHでは、東芝が全世界に販売するパソコンのうち、高付加価値機種を中心に製造しているので、出荷地域は日本が最も多く、欧州向けと米州向けがほぼ同程度の比率で続く。
八重樫昭徳総経理
八重樫総経理は、経営企画部長としてTIHを立ち上げた後、いったん東京の青梅工場でパソコンの製造技術に携わり、10年5月、TIHのスタンスを大きく変えるために、総経理として再びTIHに赴任した。操業開始当初は、2~3機種を大量につくる生産拠点として稼動していたが、そうした生産はODMパートナーに任せ、自らは一挙に10機種以上を並行生産しながら、高い品質を維持する柔軟な工場に変化させていったのである。
大量生産体制から「きめ細かくつくり分けができる体制」にシフト
現在、パソコンの受注では、まったく同一仕様の製品の80%が100台以下の単位。同社で製造しているのは大きくくくれば10機種程度だが、そのカスタマイズは多種多様で、1か月で2000種類を常につくり分けている。こうした小ロット受注に対応し、細かなつくり分けができるよう、1ロットを60台に設定。例えば100台のオーダーがあった場合でも、複数ロットに分けて生産することになる。
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