一方、FileMaker Server 10は、「インスタントWeb公開」の機能を装備していないが、代わりに「PHP Web公開」を利用すれば、同レベル以上の機能を発揮する。Mac OS X 10.6(Snow Leopard)の場合、PHP 5.3.0とApache 2.2.13が標準装備するので、FileMaker Server 10だけ利用すれば動作する。ただし、付属のPHPを選択しないと、ファイルメーカーが提供するインターフェイス「FileMaker API for PHP」をインストールする必要がある。したがって、初期設定「展開アシスタント」のPHPに関する項目では「はい」を選ぶほうが無難だ。
PHPはインタープリタ型言語の一種で、ブラウザからのリクエストに応じて動的にWebページを生成できる。個人のブログから企業のオンラインストアまで、採用例は多く、データベースと連携したWebサイトを容易に構築できるとして開発者の支持を集めている。MySQLやPostgreSQLなど、オープンソースのリレーショナルデータベースソフト(RDBMS)と組み合わせるのが一般的だが、FileMaker Server 10でも同レベルの処理を行うことが可能なのだ。
さらにFileMaker Server 10は、「PHP Site Assistant」というWebサイト構築支援ツールを用意する。ウィザード形式の画面に従って作業を進めるだけでよく、画面デザイン(テーマ)にはPCブラウザ向けが10種類、iPhone向け用が1種類揃っているので、見映えに悩むことなくサイトを立ちあげることができる。
「PHP Site Assistant」を利用してWebサイトを構築するとき、Admin Console上でWeb公開を有効にするステップがあるので、ここは「有効にする」を選ぼう。もしこの時点で有効にするのを忘れてしまっても、概要画面にある「サーバー展開の編集」をクリックし、画面の指示どおり作業すれば、いつでも有効にできる。なお、Mac OS Xで利用する場合、PHPとApacheはシステム標準装備のものを利用できるが、システム環境設定の枠「共有」にある「Web共有」をチェックしておく必要がある。
具体的な手順は、PHP拡張アクセス権を有効にしたデータベースをFileMaker Server 10にアップロードしたあと、Admin Consoleのトップ画面から「PHP Site Assistant」を起動し、新規サイト作成を開始する、という流れだ。サイトの名前とFileMaker Server 10のアドレス、公開するデータベースを入力した後、検索やレコード閲覧といったページの有無などサイトの構造を決める「サイトプロファイル」、サイトデザインのテンプレート「テーマ」から好みのものを選び、メッセージなどの体裁を整えれば、FileMakerと連携するWebサイトの完成だ。
試しにiPhone用テーマを選択し、サイトを保存してから、iPhoneのSafariからアクセスした。ツールバーのボタンがずれて表示されるなど、若干の問題はあったが、検索やレコードの閲覧は特に支障なかった。ちなみにMac OS Xの場合だと、「/Library/WebServer/Documents/」がデフォルトの公開ディレクトリとなる。
この「PHP Site Assistant」というツールは、PHPに関する知識がゼロでもデータベースと連携したWebサイトを構築できる、という点で評価できる。個人的には、サイト作成後にURLを明示してほしい、iPhone用テーマの数を増やしてほしい、といった要望があるものの、やはりWebブラウザから直接FileMakerのデータベースにアクセスできるメリットは大きい。
FileMaker Server 10で「FileMaker API for PHP」を使えば、レコードの作成・編集やスクリプトの実行など、FileMakerの各種機能にアクセスできるので、本格的なカスタマイズができる余地がある。Pro版では制約を感じることが増えた、というFileMakerを利用中の事業所は、導入を検討するメリットがあるだろう。(ライター・海上 忍)
PHPはインタープリタ型言語の一種で、ブラウザからのリクエストに応じて動的にWebページを生成できる。個人のブログから企業のオンラインストアまで、採用例は多く、データベースと連携したWebサイトを容易に構築できるとして開発者の支持を集めている。MySQLやPostgreSQLなど、オープンソースのリレーショナルデータベースソフト(RDBMS)と組み合わせるのが一般的だが、FileMaker Server 10でも同レベルの処理を行うことが可能なのだ。
展開アシスタントで作業後、Admin Consoleで「PHP公開を有効にする」がチェックされていれば準備OK
さらにFileMaker Server 10は、「PHP Site Assistant」というWebサイト構築支援ツールを用意する。ウィザード形式の画面に従って作業を進めるだけでよく、画面デザイン(テーマ)にはPCブラウザ向けが10種類、iPhone向け用が1種類揃っているので、見映えに悩むことなくサイトを立ちあげることができる。
PHP Site AssistantでデータベースをWebに公開
「PHP Site Assistant」を利用してWebサイトを構築するとき、Admin Console上でWeb公開を有効にするステップがあるので、ここは「有効にする」を選ぼう。もしこの時点で有効にするのを忘れてしまっても、概要画面にある「サーバー展開の編集」をクリックし、画面の指示どおり作業すれば、いつでも有効にできる。なお、Mac OS Xで利用する場合、PHPとApacheはシステム標準装備のものを利用できるが、システム環境設定の枠「共有」にある「Web共有」をチェックしておく必要がある。
データベースと連携したWebサイトを簡単に構築できる「PHP Site Assistant」
具体的な手順は、PHP拡張アクセス権を有効にしたデータベースをFileMaker Server 10にアップロードしたあと、Admin Consoleのトップ画面から「PHP Site Assistant」を起動し、新規サイト作成を開始する、という流れだ。サイトの名前とFileMaker Server 10のアドレス、公開するデータベースを入力した後、検索やレコード閲覧といったページの有無などサイトの構造を決める「サイトプロファイル」、サイトデザインのテンプレート「テーマ」から好みのものを選び、メッセージなどの体裁を整えれば、FileMakerと連携するWebサイトの完成だ。
PHPの知識がなくても、データベースとテーマを選べば作業は完了する
試しにiPhone用テーマを選択し、サイトを保存してから、iPhoneのSafariからアクセスした。ツールバーのボタンがずれて表示されるなど、若干の問題はあったが、検索やレコードの閲覧は特に支障なかった。ちなみにMac OS Xの場合だと、「/Library/WebServer/Documents/」がデフォルトの公開ディレクトリとなる。
iPhoneからサイトにアクセス。問題なく検索やデータ入力ができる
この「PHP Site Assistant」というツールは、PHPに関する知識がゼロでもデータベースと連携したWebサイトを構築できる、という点で評価できる。個人的には、サイト作成後にURLを明示してほしい、iPhone用テーマの数を増やしてほしい、といった要望があるものの、やはりWebブラウザから直接FileMakerのデータベースにアクセスできるメリットは大きい。
FileMaker Server 10で「FileMaker API for PHP」を使えば、レコードの作成・編集やスクリプトの実行など、FileMakerの各種機能にアクセスできるので、本格的なカスタマイズができる余地がある。Pro版では制約を感じることが増えた、というFileMakerを利用中の事業所は、導入を検討するメリットがあるだろう。(ライター・海上 忍)
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