「シャッター音にもこだわった」――デジタル一眼ソニー「α700」開発裏話(1/2)

●高画素CMOSを搭載し、徹底的なノイズ対策を施す
「α100」はコニカミノルタのユーザーをはじめとする一定層から支持を集めた。しかし、ライバルメーカーが入門機をはじめとする幅広い機種を揃える中、「α100」1台だけでは市場の開拓に限界があったのは確か。“カメラメーカーのソニー”にとってラインアップ拡充はユーザー獲得のために焦眉の急だった。
「α700」の商品企画を担当したソニー デジタルイメージング事業本部AMC事業部商品企画部の竹倉千保氏は「『α』を幅広いお客さんに買ってもらうためにもラインアップの充実は不可欠。そのため、『α700』はできるだけ早く開発を進めた」と話す。
「α700」について竹倉氏は「センサー」「画像処理回路」「ボディ内手ブレ補正」が特徴だと話す。撮像素子は「α100」はCCDだったが、「α700」では新開発の有効1224万画素CMOSセンサー「Exmor(エクスモア)」を搭載した。
Exmorは高画素だけではなく、ノイズ低減にも力が注がれている。アナログ信号をデジタル信号に変換する回路をセンサーに搭載。信号をセンサー上で全てデジタル化することでセンサーから画像処理回路に送る画像データの劣化を防いだ。

さらに専用回路を使って信号の変換の前後でもノイズを抑える対策をとっている。信号変換はセンサーのカラム(列)ごとに行うことで、処理速度を高速化した。
竹倉氏は「当社はCCDをはじめとするイメージセンサーのメーカー。他社にはない技術的な強みがある。『Exmor』は信号がキレイなうえ、電力消費も少ない」と自信を見せる。

画像処理回路の「BIONZ(ビオンズ)」は、CMOSから送られてくるデジタル信号のクオリティを落とすことなく、速いスピードで処理できるのが持ち味。センサー、画像処理回路で低ノイズを追求したことで、最高ISO6400までの高感度撮影が可能になった。
●ボディ内手ブレ補正も向上、シャッター音にもこだわる
「ユーザーからの評価が高い」(竹倉氏)という、ボディ内手ブレ補正は新開発の補正ユニットを搭載し、最大4段分と補正効果を向上させた。交換レンズに手ブレ補正機能を搭載するメーカーもあるが、竹倉氏は「レンズ補正では余計な機構がレンズに必要になる。レンズの性能を最大限に生かすためには構造はシンプルなほうが良い」とカメラに搭載するメリットを強調する。
「α700」ではシャッター音にもこだわった。目指したのは「使って高級感のある音」(同)。竹倉氏ら開発チームはオーディオ事業部で音を分析する専門部署に依頼し、「心地いい」「キレがいい」「重い・軽い」などの項目でモニター調査を実施した。
調査の結果、「心地よくて重さと軽さの中間」という音をユーザーが求めていることがわかった。「α700」ではミラーの上下する動きなどを調整することで、見つけ出したシャッター音を実現した。竹倉氏は「音のためにカメラを作ったわけではないが、『α700』の音は今後、ソニーのシャッター音の方向性を示すものになった」と話す。

●最大の特徴は690gの“軽さ”
「センサー」「画像処理回路」「ボディ内手ブレ補正」を踏まえた上で、竹倉氏が最大のポイントと言うのが「カメラ本体の軽さ」だ。竹倉氏は「ユーザーにとって持ち歩いて使うカメラは軽いほうがいい。重いことは決して良いと思わない」と強調する。「α700」はカメラ本体の重量が700gを切ることを目標に開発を進めた。

軽量化には軽い素材を使用することが必要だが、それでは耐久性が犠牲になる。そこで、「α700」では外装に軽量で強度に優れたマグネシウム合金、内部シャーシにジュラルミン並の強度をもつアルミ合金を組み合わせた。その結果、690gの軽さを実現。一方で高い堅牢性も両立させた。
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調査の結果、「心地よくて重さと軽さの中間」 という音をユーザーが求めていることがわかった。 「α700」ではミラーの上下する動きなどを調整することで、 見つけ出したシャッター音を実現した。竹倉氏は 「音のためにカメラを作ったわけではないが、 『α700』の音は今後
thinking now... - 2007-11-28 09:39:00











