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デジタル一眼価格競争勃発か? エントリーモデル拡大で突入する新たな局面

2006/12/20 01:30

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 11月で前年同月比168.0%と、依然として販売台数を大きく伸ばしているデジタル一眼レフカメラ。例年クリスマス前後に販売のピークを迎えるだけに、この年末商戦でもまた大きな柱になりそうだ。今年は小型軽量のカメラが増え、一眼初心者の選択肢が広がってきた。一方、しばらく安定していた価格はじりじり下げ始め、デジタル一眼は新たな局面に突入しつつある。「BCNランキング」で直近の売れ筋をチェックしながら価格動向についてもみていこう。

 11月で前年同月比168.0%と、依然として販売台数を大きく伸ばしているデジタル一眼レフカメラ。例年クリスマス前後に販売のピークを迎えるだけに、この年末商戦でもまた大きな柱になりそうだ。今年は小型軽量のカメラが増え、一眼初心者の選択肢が広がってきた。一方、しばらく安定していた価格はじりじり下げ始め、デジタル一眼は新たな局面に突入しつつある。「BCNランキング」で直近の売れ筋をチェックしながら価格動向についてもみていこう。


●ダントツの強さを誇る1番人気は13週連続1位の「Kiss X」

 12月上旬には新モデルがほぼ出揃い、デジタル一眼市場はまさに旬を迎えている。「軽くて安いモデルが増え、コンパクトカメラからの乗り換えがしやすくなった」(ビックカメラ有楽町店・デジタルカメラコーナー・長島輝明主任)こともあり、コンパクトタイプからワンランク上のカメラを求めるユーザーが増えているようだ。それでは、実際に売れているのはどんなカメラなのか? 12月第2週(06年12月4-10日)の「BCNランキング」で、売れ筋をチェックしてみた。なお集計には、レンズセット、カラーバリエーションなどを合算したシリーズ集計値を使った。


 販売台数シェア27.3%で首位を獲得したのは、キヤノンの「EOS Kiss Digital X」。有効画素数1010万画素のCMOSセンサーを搭載した「EOS Kiss Digital」シリーズの最新モデルだ。9月上旬に発売して以来、13週連続で首位をキープしており、前モデル「EOS Kiss Digital N」同様、他を寄せ付けない圧倒的な強さを維持している。


 デジタル一眼レフカメラと言えば、ゴツイ、重いなどのイメージがある。しかし、本体サイズは幅126.5×高さ94.2×奥行き65mmで重さも510gとコンパクトで軽い。また、ノイズが少なく、高い描写力、高精細で自然な色合いを実現する映像エンジン「DIGIC II」を搭載し、色むらや色かぶりを抑えた自然な色合いの写真が撮れるのが特徴だ。

 また「ゴミ除去機能を搭載したことが評価されている」(長島主任)ようだ。一眼レフカメラはレンズを交換する際にカメラ内部にホコリなどのゴミが侵入し、撮像素子に付着してしまうことがある。そのまま撮影すると画像にゴミが写り込んでしまう。そこで、ゴミ付着の原因となる静電気の発生を防止する帯電防止機構を採用。さらに、撮像素子に付着したゴミを振るい落とす「セルフクリーニングセンサーユニット」も装備した。電源の入/切のタイミングで自動的にユニットが作動し、ゴミを振るい落とし映り込みを防止することができるわけだ。

●D80とD40効果でメーカーシェアトップを獲得したニコン

 2位はニコンの「D80」で、シェアは16.3%。1020万画素のCCDセンサーを搭載した中級者向けモデルだ。11点測距AF(オートフォーカス)システムを搭載し、撮影画面を幅広くカバー。さまざまな撮影状況でも的確なピント合わせができる。

 また主要被写体を自動認識するアルゴリズムを搭載した「オートエリアAFモード」も新たに採用。カメラが主要な被写体を自動認識してピントを合わせると同時に、合焦時には合焦範囲に収まっているフォーカスエリアが複数個光る。そのためピントが合っている場所を確認して撮影できる。さらにガラスペンタプリズム採用するなど、ファインダーにもこだわった。

 3位は同じくニコンの「D40」で、シェアは「D80」と僅差の15.5%だった。12月1日に発売したばかりのニコンのエントリーモデルだが、出だしは好調だ。有効画素数は610万画素で、本体サイズは幅126×高さ94×奥行き64mm、重さは約475g。都内大手量販店でレンズキットでも7万円を切る安さがポイントだ。

 発売前は、1000万画素クラスが主流になっているデジタル一眼で、いくら価格が安くても画素数の少ないD40が本当に売れるのか? との声も聞かれた。しかし、いざフタを開けてみると、その予想はいい形で裏切られたようだ。「価格が安くコンパクトなので、3-40代の夫婦客など、これまで一眼レフカメラ売り場では見かけなかった層のお客も立ち寄るようになった」(同)とデジタル一眼レフカメラのユーザー層拡大に一役買っているようだ。デジタル一眼の「価格とサイズの二つのハードルを下げたかった」(ニコン広報)とする戦略が見事に的中した形だ。

 さらに4位もニコンで、9.1%のシェアを獲得したD200。昨年末に発売した同社中級モデルの柱ともいえるカメラだ。D80やD40の好調な出足と根強いD200人気は、メーカー別シェア拡大にも貢献しており、11月最終週(11月27日-12月3日)にキヤノンを逆転、12月第2週ではニコンが47.4%までシェアを伸ばし、50%に手が届きそうな勢いだ。ただし、デジタル一眼レフに関しては、新製品が出るとシェアが飛び上がる傾向がある。昨年末、ニコンがD200を発売したときと状況は似通っており、しばらくするとまたキヤノンが首位を奪還する可能性も高い。


●前評判が高かったペンタックスのK10Dは「売り切れ」でランクダウン

 機種別のランキングに戻ろう。ニコンの「D40」とほぼ同時期に発売し、11月最終週には3位にランクインしたペンタックスの「K10D」だったが、12月第2週には6位にランクダウン。台数シェアは5.3%にとどまった。

 ペンタックスの一眼レフカメラの上位モデルで、1020万画素のCCDセンサー、ボディ内に手ぶれ補正機構を搭載。さらにボディに防塵、防滴構造を採用したのも特徴だ。このほか、「EOS Kiss Digital X」と同様、ゴミ除去機能を搭載した。ゴミの付着を防止するため、撮像素子表面をフッ素系物質で特殊コーティング。さらに付着したゴミを振るい落とす機能も搭載。また振るい落としたゴミは粘着シートに吸着させて再付着を防ぐ工夫も施した。

 充実したスペックで発表直後から注目されていた「K10D」だが、「発売前から予約が多く、初回入荷は予約分だけで品切れとなってしまった。今は品薄状態で売りたくても商品がない」(同)と苦笑い。ペンタックス広報も「予想以上に予約があり、発売直後にかなりの台数が動いた。今は生産が追いつかない状態」という。3位から6位にランキングが下がったのは、こうした事情があったようだ。生産体制が整ってからの再浮上が期待される。

●裾野も広がり、いよいよ価格競争に突入か

 購入者層が、フィルムカメラからの「乗り換え組」と、コンパクトデジカメからの「ステップアップ組」に分けられるデジタル一眼。ボリュームが大きいのはステップアップ組と見られる。例えば、ボディのみとレンズセットの販売構成比を見ると、レンズセットが64.3%を占める。06年7月から06年11月までの月次の台数構成比推移でも、レンズセットは60%前後で推移している。必ずしもこの全てとはいえないが、かなりの部分は「初めての一眼レフ購入」ではないかと思われる。


 一方、デジタル一眼とコンパクトデジカメの平均価格推移をみると、コンパクトデジカメが3万円台前半で安定しているのに対し、デジタル一眼レフカメラは徐々に価格を下げ、06年11月では1月よりも1万円ほど安く11万円前後になっている。


 12月第2週のデジタル一眼レフカメラ・レンズセットの平均価格は10万円前後。なかには5-6万円で購入できる低価格モデルもある。コンパクトカメラの予算にあと2-3万円足すと、デジタル一眼レフカメラのレンズセットが購入できるわけだ。こうなってくると、コンパクトタイプでは飽き足らなくなった層にとっては、デジタル一眼に乗り換えやすい環境がかなり整ってきたといえる。デジタル一眼レフ、特にエントリークラスの機種については、いよいよ価格競争の場面に突入したとみてよさそうだ。


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など22社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。

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